最初に買うカメラって迷うよね、という話。(読み飛ばし推奨な前知識・センサーとレンズ、焦点距離編)
前回の記事はこちら
同じレンズでもセンサーサイズが違うと写せる範囲(画角)も大きく変わるんです!
レンズには焦点距離というものがあって、これで写せる範囲(画角)が決まります!
数字で○○mmと表記されるんですが、この数字が小さいほど広角(広い範囲を写せる)、大きいほど望遠(遠くのものを大きく写せる)になります。
フィルム時代は一番人の目に近い画角で写せるといわれている50mmの単焦点を標準レンズなんて呼んだりもしていましたが、現代では「標準ズーム」が基本のレンズとして扱われていますね。
たとえばお店やネットショップでもよく見かけるレンズキット…
これ、本体と基本の標準レンズ(キットレンズ)のセット商品の総称なんですけど、大体このパターンになるんですよね。
標準ズーム
標準ズーム+望遠ズーム
標準ズーム+単焦点…
そう、どのパターンにしても大体の場合標準ズームがついてくるんですね!
でもこの標準ズーム、よくみると全部焦点距離が微妙に違う!?と、不思議になりますよね。
とくによく見かけるのはこの三つか、この前後の焦点距離ですね。
14-42mm(マイクロフォーサーズ)
18-55mm(APS-C)
24(28)-70mm(フルサイズ)
でも実はこの三つのレンズ、実際にセットの本体で写真を撮ったら、ほとんど同じ範囲が写るんですよね。
なぜかというとセンサーが大きければ大きいほど、写せる範囲が広くなるからなんですね。
この原理をざっくり図にするとこんな感じになります↓(センサーの形や大きさは計算しているわけではないので実際とは違います)
フルサイズ
APS-C
マイクロフォーサーズ
レンズが同じだけの範囲を写しても、結局センサーが受け止めきれた部分だけが写真になるので、センサーが小さいと、それ以外の部分はバッサリカットされちゃうんですね。
これがフルサイズが広角に強いといわれる理由なんです。
ちなみにすべての基本となる50mm単焦点レンズを使いたい!と思った場合
フルサイズの場合は50mm
APS-Cの場合は35mm(換算52.5mm)
マイクロフォーサーズの場合は25mm(換算50mm)
のレンズを選ぶ必要があります。
APS-Cの場合は1.5倍(CANONの場合は1.6倍)、マイクロフォーサーズの場合は2倍するとちょうど35mm換算値が出てきます。
大抵のカメラ、写真の解説系サイト(とくに歴史があるところ)だと、とくに注意書きがない限り35mm基準で語られていることが多いので、この辺頭の片隅に置いておくといいと思います。
慣れないうちから50mmが基本なんだな!とうっかりAPS-Cやマイクロフォーサーズに50mm付近のレンズをつけたら、写せる範囲の狭さに苦労することになるでしょうしね(慣れればこれはこれで面白いのですが)。
さて、逆にAPS-C以下は望遠に強いといわれていますが、実際は周辺をカットして見かけ上拡大してるように見えるだけなので、フルサイズの写真をトリミング(周辺ををあとからカット)するのと変わらなかったりします(画素数がそう変わらない場合は画素数分有利になりますが…)。
え?APS-Cとフルサイズが画素数が近い場合ってあるの?多ければ多いほどいいんじゃないの?
と思われそうですし、実際多ければ多いほど精細な写真になりやすいのですが…
少し長くなったので、今回はここまでで続きは次回で(^_^;)
補足
あとこの構成上、小さいセンサーでのみ使うことを前提にレンズを作る場合、写る範囲を無理に広げる必要がなくなるため、小型化させやすく、コストも抑えやすくなるので、マイクロフォーサーズ専用、APS-C専用レンズは性能に対して小型かつ、お値段抑え目な製品が多いというメリットもあります(ただしより大きなセンサーのカメラを買ったとき、そちらと兼用できないという問題もありますが…)。
今回もお読みいただきありがとうございました!